赴くままに読書通信

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『「24のキーワード」でまるわかり!最速で身につく世界史』角田陽一郎③

第3講 宗教の話

―宗教とは、思い込みで生まれるものである。(紀元前13世紀~7世紀/西アジア、インド)

アーティストも神様も基本は一緒?

四大文明が誕生すると、人類は集団で生きていくのに必要な新たな概念を生み出した

宗教思想

 

宗教とはズバリ「思い込み」

=「アイドルが大好き」という思い込みと実は本質的に大差がない

 ※そのアーティストが熱狂的に好きな人の集団としてファンクラブが存在するが、宗教の教団もファンクラブと基本は同じ

*アーティストにいろいろ種類があるように、崇拝の対象である神様にもいろんな種類がある

ユダヤ教キリスト教イスラム教は同じ神様を崇拝している

崇拝の対象の神様のジャンルには「神様が1つ」(一神教)か「たくさん」(多神教)かの違いがある

⇒敬愛するアーティストがソロアーティストかグループかということと同じ

 

一神教について

・ただひとつの神様しか信奉しない

・代表的なのが紀元前4世紀ごろに発達したユダヤ教、紀元前後頃に生まれたキリスト教、7世紀に誕生したイスラム

メソポタミアとエジプトの中間地帯である西アジアの、シナイ半島パレスチナアラビア半島といった厳しい環境の荒涼とした「砂漠」の中、ラクダを交通手段として使う交易路の都市で形作られた“砂漠の宗教

*歴史的にはユダヤ教が元になってできたものなので神様は同一

 ※全知全能の神「=ヤハウェ」として崇拝(ユダヤ教)、「=ゴッド(主)」として崇拝(キリスト教)、「=アッラー」として崇拝(イスラム教)

・神の啓示を直接聞き、それを言葉にした「預言者」たちがいる

ユダヤ教:モーゼ、キリスト教:イエス、イスラム教:ムハンマド

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若者への応援歌: 4. 日本の心と 一神教3姉妹の相剋

 

「神様が誰か」よりも「神様への崇拝の作法」が問われてしまう

 ユダヤ教キリスト教イスラム教の対立

「我々の神様が正しい!だからお前らの神様は間違っている」×

 「我々の神様への崇拝のやり方が正しい。お前らの崇拝の作法が間違っている、訂正しろ!」

 

◆各宗教の分派

キリスト教

・教団が成立した2~3世紀頃から様々な解釈が生まれ、その中で正統か異端かをその都度決め、異端派は排除された

 ※ただ排除された異端派も一定の影響力や勢力地域を持っていた場合、分派として存続した

・11世紀にカトリックというローマのバチカンを本拠とする西方教会と、コンスタンティノープルを本拠とするギリシャ正教東方教会に分裂

・16世紀にカトリックに反抗するプロテスタントが現れ、現在は大きく分けるとカトリックプロテスタント正教会の3派がある

 ※神父と牧師の違い=神父とは教会の司祭、信徒の父的存在(カトリック正教会)であり、牧師は信徒を導く師的存在(プロテスタントのみ)

 

イスラム

シーア派スンニ派に分かれている

⇒預言者ムハンマドの後継者をムハンマドの娘婿の血筋しか認めないのか、それ以外も認めるのかという話が元となった(根本は後継者争い)

 スンニ派イスラム教の主流を成し、全体の約9割、シーア派は約1割でほとんどが現在のイランにいる

*現在でも中東で紛争が絶えないのはシーア派のイラン人とスンニ派が多いアラブ人の対立が根本にあるため

多神教では神様がどんどん増えてゆく

 多神教の代表的なものは、インダス文明から東部に移動したインド地域生まれの仏教ヒンドゥー教、日本の神道など

ほとんどの多神教温暖湿潤で多種多様な動植物がいる環境で生まれた“森の宗教

 ※もともとは全てのものに霊魂が宿るというアニミズムという原始宗教の考え方から発展した宗教

 

仏教の特徴

紀元前5世紀にインドで生まれた仏教はその後、様々な仏教や啓典のもとたくさんの宗派に分かれた

⇒大きく分けると次の2つ

①自己の解脱を主眼に置く上座部仏教(東南アジアに広まる)

②自分の解脱よりも他者の救済を優先する利他行を唱える大乗仏教(中国から日本へ伝わった)

多神教一神教と大きく違う点は、宗教の指導者や偉い人が亡くなった後。多神教では新しい神様が次々とメンバーに加入する

 仏教の開祖ガウダマ・シッダールタ釈迦牟尼)は亡くなった(入滅)後、仏陀(釈迦如来)になった

仏教では悟りきった者を「如来」、悟り行く過程の者を「菩薩」、他にも「明王」「天部」というように位分けしている

 

多神教の最も重要なポイントは、「あなたも神様になれるチャンスがある!」ということ

⇒日本の神道では、平安時代菅原道真が天神様になり学問の神様になった

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図解・一神教と多神教の違い

 

「決めてから迷う」一神教と「決めるまで悩む」多神教

・神様が自分の中にある「一神教

神様に何かを頼むとき、それは神様に何かを依頼しているというより、自分の判断を、神様との対話を通じて自分の中で問いただす

 ※何も無い砂漠の中で生まれたことに起因している

砂漠の中で生き抜く時、人は他のものから何かを恵んでもらうのではなく、自分で何かを得るための決断をする

⇒自分自身が生死を決める究極の判断をするしかない

 

 

・神様が自分の外にある「多神教

潤沢な森という自然の中で生まれた多神教は、人が何かを実行するとき、自分の外にある「あらゆるもの」から恵みをまず期待する

⇒恵みを頂ける自分の外にある「他者」を敬う気持ちが生まれた

 ※山や川や海などの自然や、動植物や、高名な人物がやがて神様になっていった

 

第3講 宗教の話 おわり

 

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