赴くままに読書通信

大切に残しておきたいものを記録します。

『部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書』出口治明②

 

 

第2章 デキるリーダーは常に「いい任せ方」をしている 

権限の範囲を示さない振り方を「丸投げ」という

部下の視野を広げる「仕事の振り方」がある

丸投げ…指示があいまい。「何でもいいから、適当にやっておいてくれ」

任せる…指示・権限の範囲が明確。「君にはこういう権限を与えるので、こういう結果を出してほしい」

→「任せる」とは「権限の範囲を明確にした上で、的確な指示を与えること」

 

【任せ方のパターン例】

パターン①「権限の範囲内で、好きなようにやらせる」

「こちらからは口を出さないので、権限の範囲内であれば、好きなように資料をまとめてもらって構わない」

→「こちらからは口を出さないので、好きなようにやってもいい」という指示を出している

パターン②「仕事の一部分・パーツを任せる」

「×××に冠するデータが不足している。この部分のデータを集めてほしい」

→「ビジネスラインの一工程を任せる」「作業の一部分だけを任せる」やり方

パターン③「上司の仕事を代行させる」

「本来は部長の私が説明するのだが、今回は私の代役として、君にスピーカーを担当してもらう」

→部下の視野を広げる一助となる

 

指示は徹底して「具体的、かつ的確」に出す

労務管理とは「部下に権限を与え、具体的かつ的確な指示を出す」こと

上司は、「部下が困らないように、具体的かつ的確な指示を出す」必要がある

→部下に権限を与えても、上司の指示があいまいであれば、成果を上げることはできない

的確な指示は「双方向のコミュニケーション」

「明確な指示を与えたつもり」でも、部下には伝わらないことがある

→「メモやメールで指示を出し、文書に残す」「伝えたあとで部下に復唱させる」などして、情報の食い違いを防ぐことが大切

 

なぜ「重大事故」が「何もなかった」ことになるか

【大企業でよく言われるケース】

①現場で大きなトラブルが起こる

②課長に「大きな事故が起きたが現場で対処できる」と伝わる

③部長に「現場で事故があったがそれほど大事には至らなかった」と伝わる

④役人には「現場で些細な何かがあったがすでに解決済み」と伝わる

⑤社長には「今日は、何も変わったことはない」と伝わる

 

このような「伝言ゲーム」を起こさないために、

・指示を出す側…「部下が動きやすいように、具体的かつ的確な指示を出す」

・指示を受ける側…「指示の内容を理解できるまで聞き直す。偽りのない報告をする」

 

「判断のルール」をつくると部下の迷いが一切なくなる

仕事が「スムーズに進む」ルール

部下が判断を迷わないように「ルール」を伝えておく

→部下はルールに則って判断をすればいいので、間違いがない

 

ルールから「誤解の余地」を排除しよう

経営方針は、抽象的で「どのように解釈していいのか」わかりにくい面を持っている

→経営方針を具体的に書き下ろしたマニフェストを設ける

 

マニフェストが「具体的」であるからこそ、社員はマニフェストを行動の拠り所にできる

→ルールをつくるときは、あいまいさや、誤解の余地がないようにする

 

報告・連絡・相談は「上司が部下に行う」もの

ホウレンソウをしてくる部下はゴマすり部下

・上司からの指示や命令に対して、部下が経過や結果を「報告」する

・大切な情報があれば、関係者に「連絡」をして、共有する

・判断に迷ったときは、上司に「相談」する

→「ほうれんそう」は一般的に「部下が上司に対して行うもの」だと説かれているが、上司こそ部下に対して積極的に『ほうれんそう』をするべき

 

社内はぶらぶら歩いて“部下の顔色をうかがう”

部下とのコミュニケーションを円滑にしたいなら、「無効から来るのを待つ」のではなく、こちらから現場に出向いていく

→部下に対する「ほうれんそう」を習慣にすれば、部下の状況が把握しやすくなる

 

「期限」と「優先順位」をハッキリ伝える

的確な指示を出すための4つの条件

条件①「期限」を示す

条件②「優先順位」を示す

条件③「目的・背景」を示す

条件④「レベル」を示す

 

条件①「期限」を示す

「いつまでにやらなければいけないのか」、仕事の期限(時間)を示す

→「急いでやる仕事」なのか、「ゆっくり時間をかけていい仕事なのか」を部下に理解させる必要がある

 

条件②「優先順位」を示す

「任せた仕事」と「部下がすでに持っている仕事」を比べ、優先順位をつけて「任せる仕事」の時間枠をとることが大事

→優先順位は「時間の順位」のほかに「価値の順位」も含まれる

 ※価値とは、「与えた仕事の中で、最も重視する要素」のこと

 

仕事の「背景」と「優先順位」をハッキリ伝える

「なぜ、その仕事をする?」「どのくらいのレベルを求めている?」

条件③「目的・背景」を示す

任せる仕事に関する全体像(目的と背景)を部下に伝える必要がある

部下の創意工夫を引き出すため

 

条件④「レベル」を示す

「完成品」を望んでいるのか「半製品」を望んでいるのか、仕事のレベル(質のレベル)を明確に示す

→仕事を任せるときは、「時間も、部下の能力も、有限である」ことを忘れない

 

仕事を任せるときは、「責任」も一緒に負わせてみよ!

権限と責任は裏と表

「権限の範囲がわかる」ということは、「誰が、どこまで責任を取るのか」がわかることと同義

→部下に仕事を任せるときは、「権限と責任を一致させる」ことを忘れてはいけない

 

部下を育てる基本は、責任を持たせること

→部下の成長を望むなら、めいっぱい考えさせること。時間が許す限り、何度も「やり直し」をさせるべき

 

「上司は部下よりも仕事に詳しい」は、嘘

一般的に、「上司は部下よりも経験を積んでいるので、仕事に詳しい」と思われているが、そうとは限らない

→部下のほうが仕事の範囲が狭いからこそ、“深い”から

 

部下の相談に乗っていい場合、悪い場合

「仕事を任せる」ときは、「与えた権限の中で、部下にめいっぱい考えさせること」が必要

→権限を与えて任せた以上は、責任を取らせる。権限を与えた部下には「めいっぱい知恵を出させる」ことが肝要

 

部下のミスには「問答無用で責任を取る」

上司は「結果責任」の見返りとして高給をもらう

上司は「部下に仕事を任せる権限」を持っているので、部下が結果を出せなければ最終的には「上司の責任」

部下の失敗は、上司の責任になる

 

ビジネスの世界は「結果責任」であり、理由はどうあれ結果がともなわなければ責任を取らなければならない

結果責任を王見返りとして、高給(手当)をもらっている

「自分は知らなかった」は通用しない

「知っていようが、知っていまいが、自部門の責任を取る」のが上司

→「部下の仕事の責任は、最終的に自分(上司)にある」という秩序の感覚を持っていれば部下を把握しようとするはず

 

「上司は、いかなる理由があろうとも、責任を取る」

「部下には、与えた権限の範囲内で責任を取らせるが、それ以上の責任は上司が取る」

 

部下を忙しくさせるのが、上司の愛情

部下がサボるのは、上司が仕事を与えていないから

 「人にしてもらう」のは、上司の仕事の基本

→もし、「サボっている部下」がいたら、それは「サボっている部下」が悪いのではなく、上司が悪い。なぜなら「仕事を与えていない(仕事を任せていない)」から

 

仕事を与え、部下を忙しく働かせる」のは、上司の務め

 

仕事を与えるのは、部下への愛情

「上司が仕事を与える」のは、愛情の裏返し

→部下が誰一人、退屈しないように、部下に仕事の楽しさを感じてもらうように、仕事をバランスよく与えていくのが上司の仕事

 

第2章「デキるリーダーは常に「いい任せ方」をしている 」 おわり